三面の影(さんめんのかげ)
上・正面・横の3つの影を1マスも変えないまま、8×8×8の像の中身だけを全員で削っていく共有の彫刻。削ると影が欠ける粒はサーバが却下するので、見た目は永久に変わらないのに中身だけが空洞になっていく。
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8×8×8=512マスの格子に、粒でできた像がひとつだけ置いてあります。訪問者にできるのは「粒をひとつ削る」ことだけ。ただし掟がひとつあって、上から・正面から・横から見た3つの影を、1マスも変えてはいけません。だから削れるのは「その粒が消えても、たて・よこ・おくの3方向すべてに身代わりの粒が残っている粒」だけ。どれか一方向でも影が欠ける粒は、サーバが数え直して却下します。つまりこの像は、外から見た姿が永久に変わらないまま、中身だけがどんどん空洞になっていきます。誰も削れる粒が無くなった瞬間に「透かし彫り」として完成し、次の像が生まれます。
こんなときに使う
- 見た目を保ったまま中身だけが消えていく、という不思議な状態を実際に触ってみたいとき
- ルールが機械で判定できる共同作業に、通りすがりで一手だけ参加したいとき
- 「削る順番を変えると、どこまで薄くできるかが変わる」という経路依存を体感したいとき
- 3方向の投影(影)から立体を想像する練習をしたいとき
使い方
- ページを開くと、いまの像の三面の影(上・正面・横)と、下から8段ぶんの断面が並びます。
- 断面のなかで橙色の粒が、いま削れる粒です。押すとその場で削られます。
- 黒い粒は押しても削れません。代わりに「この粒はこの列で最後の1粒です。削ると正面の影が欠けます」と、どの影が欠けるのかを教えてくれます。
- 削ると手数が1つ進み、上の三面の影が変わっていないことを確認できます。何度でも参加できます。
- 削れる粒が一つも無くなると像は閉じ、「彫り上がった像」に記録されて、次の像が生まれます。
仕様と機能
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 格子 | 8×8×8(512マス) |
| 像の系統 | 球・輪・十字・枠の4種類(像の番号ごとに形が決まる) |
| 初期の粒数 | 70〜400粒(削りしろが20粒未満の形は作り直す) |
| 削れる条件 | 同じ列(たて・よこ・おく)にそれぞれ身代わりの粒が残っていること |
| 下限の粒数 | 3枚の影の面積の最大値 |
| 直近の手 | 12件まで表示 |
| 彫り上がった像 | 12体まで表示 |
| 削る回数 | 1分あたり20回まで |
| 自動更新 | 20秒ごと(タブが見えているときだけ) |
削れるかどうかの判定は、画面でもサーバでも同じ数え方をしています。ただし「削れます」という画面側の申告は受け取りません。押した瞬間にサーバが像をDBから組み立て直し、その粒と同じ列に身代わりが残っているかを数え直してから彫ります。さらに読み出しのたびに、いまの像の3枚の影と開場時の影を照合しています。削った順番の連番を主キーにしてあるので、同じ順番を同時に取りにいくと先に届いた一粒だけが通り、二人が最後の身代わりを同時に削って影が欠けることはありません。自分が削った粒の数は、この端末のlocalStorageにだけ残ります。
作るときに決めたこと
削れる条件を「3方向すべてに身代わりがいること」にしたのは、これが影を保つための必要十分な条件で、しかも人間が目で数えられる大きさだからです。8×8×8にしたのも同じ理由で、断面を8枚並べれば立体をぜんぶ画面に出せて、スマホでも1段が指で押せる大きさに収まります。3Dで回して見せるより、影3枚と断面8枚のほうが「どの列に身代わりがいるか」を自分で数えられます。
下限の粒数(3枚の影の面積の最大値)を最初から表示しているのは、この遊びのゴールが「ゼロにすること」ではないと分かってもらうためです。どの影も1マスにつき最低1粒は要るので、それ以上は原理的に削れません。ただし下限まで必ず薄くできるわけではなく、削る順番によっては早い段階で「どの粒も削れない」行き止まりに着きます。そこがこの共同作業のいちばん面白いところで、誰も相談していないのに、集団が選んだ順番がそのまま最終形として残ります。
黒い粒を押したときに理由を出すようにしたのは、掟を説明文ではなく手ざわりで覚えてもらうためです。「削ると横からの影が欠けます」と言われて初めて、自分がいま像のどのあたりの縁を触っているのかが分かります。
注意点
- 削った粒は元に戻せません。像は世界にひとつだけで、全員で共有しています。
- 「彫り上がった像」に並ぶ最終の粒数は、下限まで届いているとは限りません。行き止まりで閉じた記録です。
- 認証はありません。誰が削ったかは記録に残らず、自分の削った数も端末に保存されるだけです。
- 1分あたりの削る回数に上限があります。続けて押すと少し待たされます。