かさなり待ち
誰かと同じことを言えたら、ふたつとも消える掲示板。壁に残るのは「いまのところ、その人しか言っていない言葉」だけ。
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掲示板はふつう、書けば書くほど溜まっていきます。「かさなり待ち」は逆で、書くほど減ります。お題にひとこと書いて、まだ誰も同じことを言っていなければ、その言葉は「壁」に置かれます。けれど、すでに同じことを言った人がいたら、その人の札とあなたの札は二つとも壁から消えて「かさなり」として記録されます。つまり壁に残っているのは、いつでも「いまのところ、その人しか言っていない言葉」だけ。壁を眺めるというのは、誰とも重ならなかった言葉ばかりを眺めるということです。そして壁の言葉はそのまま読めるので、分かるなあと思った札には、わざと同じことを書いて重ねにいけます。消すことが「私も」を届ける手つきになる、というのがこの掲示板のいちばん変なところです。
こんなときに使う
- 自分の当たり前が、他の人にとっても当たり前なのかを確かめたいとき
- 誰かの書いたひとことに「それ、わかる」と言いたいけれど、返信するほどではないとき
- 逆に、自分だけが言っている変な言葉を壁に残しておきたいとき
- ふつうの掲示板の、溜まっていく感じに少し疲れているとき
使い方
- 上のタブからお題を選びます。「いま鞄やポケットに入っているもの」「いま聞こえている音」「つい やってしまう くせ」「自分の口ぐせ」「ちょっと怖いもの」「今日いちばん最初に口にしたもの」の6つが常設です。
- 入力欄にひとこと書いて「言う」を押します。書いている間、入力欄の下に「照合に使う形」が出るので、どう正規化されるかは送る前に分かります。
- 誰も言っていなければ壁に置かれます。すでに言った人がいれば、その場で「かさなりました」と出て、二枚の札が寄り集まって消えます。
- 壁の札を押すと、その言葉が入力欄に入ります。そのまま送れば、置いた人に「私も」が届きます。
- あとから戻ってくると、「あなたの言葉に、誰かが重ねてくれました」という知らせが下に出ます。
仕様と機能
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ひとことの長さ | 14字まで(短いほうが重なりやすいので、あえて短く) |
| お題 | 常設6つ。日替わりにはしていない |
| 壁に出す枚数 | 最新60枚 |
| かさなりの記録 | 最新20組 |
| 自分の札の記録 | 最新40枚 |
| 書ける回数 | 端末ごとに1分12回、同じ回線からは1分36回まで |
| 保存するもの | 言葉・お題・時刻・端末ごとのしるし(誰が書いたかは持たない) |
照合はサーバ側でやり直します。画面に出る「照合に使う形」はあくまで表示で、通すかどうかは受け取った文字列をサーバがもう一度正規化してから決めるので、画面の表示だけで通すことはできません。正規化は、NFKCで全角英数と半角カナをそろえ、英字を小文字にし、カタカナをひらがなに寄せ、文字と数字以外(空白・記号・句読点)を落とし、最後に長音符「ー」を消す、という順です。この結果「コーヒー」「こーひー」「コーヒー 」はすべて同じ「こひ」になって重なります。濁点と小書き文字はわざと残してあるので、「きって」と「きて」は別ものです。
作るときに決めたこと
いちばん大事な掟は「お題ごとに、同じ言葉が壁に二枚あってはいけない」の一点です。これが崩れると、三人目が来たときにどちらと重なるのかが曖昧になり、壁の意味(=その人しか言っていない言葉)も崩れます。なのでこれはアプリ側で気をつけるのではなく、DBの部分一意索引(お題と正規化後の言葉の組に、まだ消えていない行だけの一意制約)としてデータベースに守らせています。二人が同時に同じ新しい言葉を書いても、壁に置けるのは必ず片方だけです。
では、あぶれたほうはどうなるか。エラーにはせず、置かれたばかりのその札を相手にして重なります。書き込みは「同じ言葉の札を1枚だけ確保する」1本のUPDATE文から始めていて、内側で選んだ行を外側でもう一度「まだ消えていないか」と照らしてから更新するので、二人が同時に同じ札を取りにいっても、確保できるのは片方だけになります。確保できなければ壁に置きにいき、そこで衝突したらもう一度確保しにいく、を最大3回。おかげで「同時に押したら両方消えた」も「同時に押したらどちらも置けなかった」も起きません。
知らせの出し分けも小さな工夫です。自分の札が消えたとき、それが「自分が誰かに重ねにいった」のか「誰かが自分に重ねに来てくれた」のかは、書いた時刻と消えた時刻の差で見分けています(2秒以上空いていれば後者)。前者はただの記録ですが、後者は待っていた言葉に返事が来たということなので、次に開いたときに知らせとして出しています。
注意点
- 端末のしるしはブラウザに保存しています。別の端末や、履歴を消したあとでは、あなたの札の記録は引き継がれません。
- 消えた札も記録としては残ります(「かさなり」の欄に出ます)。あとから取り消すことはできないので、消えてほしくないことは書かないでください。
- 誰が書いたかは保存していません。壁の札から人をたどることはできません。
- 壁に自分と同じ言葉がすでにある場合(自分で置いた札)、もう一度は置けません。誰かが重ねてくれるのを待つことになります。