へだたり星図(へだたりせいず)
世界にひとつの20×20の夜空に、通りすがりの全員がひとつずつ星を置いていく共有の星図。掟はひとつ——いちど使われたへだたり(星と星の距離)は、二度と使えない。置ける場所がゼロになった瞬間その空は閉じ、星図帳に納められて次の空が開く。
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20×20の格子でできた、世界にひとつの夜空です。訪れた人にできるのは、星をひとつ置くことだけ。掟もひとつだけで、いちど使われた「へだたり」(星と星の距離)は、二度と使えません。だから星が増えるほど置ける場所は痩せていき、400マスのどこにも掟を守れる一マスが無くなった瞬間、その空は閉じて星図帳に納められ、次の空が開きます。距離が全部ちがう点の集まりは数学では「ゴロム定規/Sidon集合」と呼ばれますが、それを一人で解くパズルではなく、顔も知らない他人が非同期に一手ずつ積んでいく共有世界にしました。
こんなときに使う
- 一手だけ置いて立ち去る、後を引かない遊びがしたいとき
- 自分の一手が世界にどれだけ効いたかを、数字で見たいとき
- ゴロム定規やSidon集合を、式ではなく手で触って理解したいとき
- 見知らぬ他人と、話さずに何かを作っている感触がほしいとき
使い方
- 開くと、いま開いている空と、そこに置かれた星が見えます。
- 水色の点が、掟を破らずに置ける場所です。ひとつ選ぶと、その星が新しく生む「へだたり」が青い線と数字で出ます。
- 掟を破る場所を選ぶと、なぜ置けないのかが出ます。「へだたり 4.00 は1番と2番のあいだですでに使われています」のように、どの星のせいかまで表示されます。
- 「ここに星を置く」を押すと、その一星が世界に刻まれます。消すことも動かすこともできません。
- 置いたあと、あなたの一星が置ける場所を何マス消したかが返ります。空が閉じたら、その完成した星図がその場で見られます。
仕様と機能
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 盤 | 20×20=400マス |
| 一人が置ける星 | ひとつの空につき1星、24時間で12星まで |
| 連投の間 | 20秒 |
| いちばん長いへだたり | 26.87マス(平方で722) |
| ふつうに詰まる星数 | 11星前後 |
| 星図帳に並ぶ空 | 直近12枚 |
禁じられる場所は二種類あります。ひとつは、すでに在るへだたりと同じ長さになる場所。もうひとつは、二つの星からちょうど等距離の場所です。後者を許すと、置いた瞬間に同じ長さのへだたりが二本同時に生まれてしまうので、こちらも弾いています。判定は距離の平方(dx²+dy²)の整数のまま行うので平方根の誤差が出ず、サーバとブラウザがいつも同じ答えを出します。
同時に何人も置いたときは、主キー (空番号, 順番) の衝突で必ず一人だけが通り、弾かれた手は盤を読み直してから掟を確かめ直します。開いている空がいつでもひとつだけであることも、closed_at IS NULL の部分ユニーク索引でDBが保証しています。
作るときに決めたこと
盤を20×20にしたのは、実際に置かせてみて決めました。適当に置いていくと詰まるのはだいたい11星前後(9〜12星)で、16×16では9星、24×24では12星ほど。11星というのは、一枚の星図が十数人で完成する長さです。100人必要だと誰も完成の瞬間に立ち会えず、3人で終わると共有世界になりません。
ひとつの空に置けるのを一人一星にしたのも同じ理由です。上限を緩めると一人で空を閉じられてしまい、「知らない誰かの置いた星のせいで、自分の狙った場所が消えている」という、この夜空でいちばん面白い感触が消えます。かわりに24時間の上限を12星にして、空が変わるたびにまた一星置けるようにしました。
置いたあとに「置ける場所を何マス消したか」を返しているのは、この遊びの上手さがそこにあるからです。盤の隅に置けば消える場所は少なく、まんなかに置けば大きく削れます。目先の一星ではなく、次に来る人の置き場所を残す置き方をした空ほど、多くの星が入ります。だから空ごとの最多星数を記録として残しました。
注意点
- 置いた星は消せません。動かすこともできません。
- 空が閉じるまで待たないと、次の一星は置けません。
- 名前は保存していません。端末には無記名の合言葉だけを置いています。同じ端末の記録を消すと、同じ空にもう一星置けてしまいます。
- 無料のデータベースを使っているので、大量の書き込みには耐えません。24時間12星・20秒あけの制限があります。